Mon Cœur Mis à Nu

But, darlings, the show must go on.

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『息子のまなざし(Le Fils)』2002

ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ(Jean-Pierre and Luc Dardenne)監督作。オリヴィエ・グルメが主演。 職業訓練所で木工を教える男。彼には妻と幼い息子がいたが、殺人事件で息子を喪った後に妻とも別れ、孤独に生きていた。そんなある日、1人の少年が…

ベートーヴェン『ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調』op.97

Beethoven Trio for Piano,Violin and Cello No.7 in B Major,Op.97,Archduke(Casals,Thibaud,Cortot 1928) 1811年に作曲されたピアノ三重奏曲。オーストリア大公ルドルフに献呈されたために『大公』と通称される。作家の星新一が愛した曲だという。

20210116日記 Du meine Heimat Einsamkeit.

漱石の『行人』を想い出す。"Einsamkeit! Du meine Heimat Einsamkeit!(孤独なるものよ、汝はわが住居なり)"自身の猜疑心に苦悩する兄の台詞。フリードリヒ・ニーチェの引用だった。 孤独は嫌だ。でも僕は孤独な道を行こうとしている。今まさに。好きでもな…

ジョン・アミエル『ジャック・サマーズビー(sommersby)』1993

ジョン・アミエル(Jon Amiel)監督作。ジョディ・フォスター(Jodie Foster)が出演。 マルタン・ゲール事件を題材にしたフランス映画『マルタン・ゲールの帰還(le retour de martin guerre)』1982の翻案。南北戦争後の南部アメリカを舞台にする。 戦死したと思…

20210111日記

エヴァの旧劇場版が上映されているとのことで二条まで行ってきた。別にエヴァが好きな訳ではない。どちらかといえばアニメは一括りで嫌いだ。台詞回しが"さぶい"から。10年ぶりに観た。バッハの無駄遣い、作者の自慰。相変わらず気持悪い。けれど面白かった…

20210109日記

ここ数日寒くて遠出する気などつゆも興らない。図書館に行く程度だ。石油ストーブとロッキングチェアが欲しくて堪らない。

シューベルト『ピアノソナタ第16番イ短調』op.42 D.845

W. Kempff plays Schubert Sonata in A minor, D.845 高い演奏効果がある訳ではないのだが、好きなシューベルトのピアノソナタ。ヴィルヘルム・ケンプ(Wilhelm Kempff)の録音。繊細で正確で癖がなく聴きやすい。ドイツ古典派、ロマン派演奏の大家である彼は…

ロベール・ブレッソン『バルタザールどこへ行く(Au Hasard Balthazar)』1966

ロベール・ブレッソン(Robert Bresson)監督作。少女マリーとバルタザールと名付けられたロバの受難を描く。無駄を削ぎ落した禁欲的映像と強い音への拘り(例えば跫音、ガラスが割れる音、リンゴを齧る音)が印象的。 ロバを主役に用いた作品は前にも後にも本作…

20210105日記

弟の成人祝いを買いに高島屋へ行く。真鍮のペンを購入して、名を刻印してもらった。大概会うと文句のひとつやふたつも言いたくなって、言って後から後悔するものだが、優しくできてよかった。

20210104日記

今日は祖父と祖母に会いに行った。 かつてこれ程まで、主なる神に強く祈ったことがあったか。助けを求めたことがあったか。祖父のことだ。日に日に頭と体が弱っている。言葉を交わすことにも苦労するほどだ。けれど僕には分る。祖父の僕に対する愛は健在だっ…

『わが慕いし星(Bel Astre que j'adore)』

Noël ancien - Bel Astre que j'adore 季節外れであるが今日はキャロルを紹介する。ユスターシュ・デュ・コロワ(Eustache du Caurroy)作曲の聖歌。直訳は「私が愛する綺麗な星」であるが、『わが慕いし星』は名訳だと思う。デュ・コロワは後期ルネサンス時代…

ショパン『ノクターン第19番ホ短調(op.72-1)』

Chopin: Nocturne No.19 In E Minor, Op.72 No.1 ショパンのノクターンはすべてで21作品ある。そのうち19番は一番初めに書かれた「ノクターン」であり、作曲されたのは1827年、ショパンが弱冠17歳の時であった。彼の死後、友人の手によって発表された。何故1…