Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

2020.07.31 イメージノート

ビルトインガレージ アールデコ調内装

日記2020.07.30

どれだけ人を追詰めれば気が済むのだろう。 死のうと思うと、涙が出てくる。 残される祖父と母が不憫で。

三島由紀夫『獣の戯れ』

この小説は難しい。一読して、いやな姦通小説の印象が強い。酷いdécadentisme。論理の破綻。『獣の戯れ』というタイトルは、まったくこの小説に相応しい。近代小説の主人公たり得る、理性的な生き物としての人間は、本作に登場しない。彼らはただ破滅に向か…

『グレース・オブ・ゴッド 告発の時(Grâce à Dieu)』2018

ふた月程前、烏丸御池に「新風館」という商業施設がオープンした。ここの地下に小さな映画館があって、学生(19~22歳)はいつでも割引料金で映画を観ることができるので、重宝している。 今日観たのは『グレース・オブ・ゴッド』というフランス映画。監督はフ…

リュリ『トルコ人の儀式のための行進曲(Marche pour la cérémonie des turcs)』

Giovanni Battista Lulli, Marche pour la Cérémonie des Turcs | Modo Antiquo 『町人貴族(Le Bourgeois Gentilhomme)』は、フランス古典喜劇を代表するモリエール(Molière = Jean-Baptiste Poquelin)の台本とリュリ(Jean-Baptiste de Lully)の作曲によるコ…

2020.07.19クラシック音楽館

名古屋フィルハーモニーベルリオーズ 幻想交響曲 op.14関西フィルハーモニーラヴェル ツィガーヌ広島交響楽団 R.シュトラウス 交響詩「英雄の生涯」op.40シベリウス 交響曲第2番(D-dur) 「喜びと勇壮」 つまらなかった。

2020.07.12 クラシック音楽館

ゲヴァントハウス=織物会館の意 ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団。 元祖リベラルなオーケストラ。270年以上前、つまり18世紀に市民階級の手によって創設された楽団。これまでメンデルスゾーンやフルトヴェングラーなどが首席指揮者(カペルマスターと呼…

Lacrimosa

Mozart - Lacrimosa ラクリモサ(Lacrimosa)は、レクイエム(Requiem)において「最後の審判」を歌う「続唱(Sequentia)」の一部。ラテン語で「涙を流す」の意。 Lacrimosa dies illa,涙が溢れるその日は、qua resurget ex favilla,灰の中からよみがえる時、judi…

2020.07.12 日記

隣のご隠居さんから想い出話を聞いた。僕についてだ。クリスマスが近づく頃、僕が庭で声を出し、祈っているのを見たという。「神様、クリスマスには黒い猫を届けてください」と。 無論僕自身は覚えていない。果たして猫など欲しがっただろうか。ご隠居さんは…

イングランド童謡『笛吹の息子トム(Tom The Piper's Son)』

Over the Hills and Far Away - 17th Century English Traditional イングランドの童謡。先日紹介した『羊を探して(Searching for Lambs)』よりも有名だ。 ledilettante.hatenablog.com Tom, he was a piper’s son.笛吹の息子トムはHe learnt to play when h…

イングランド民謡『羊を探して(Searching for Lambs)』

Maggie Boyle 'Searching For Lambs' VRC0128 "Searching for Lambs"はイングランドの民謡。牧歌的な調べ。この曲は1916年に出版された "One hundred English folksongs"に集録されている。編集者はセシル・ジェームズ・シャープ(Cecil James Sharp)、イング…

夢日記2020.07.10

預言者が言う。私たち信徒は生き埋めに処されると。覚悟はしていた。みなで聖書の朗読をはじめる。私たちはすすんで穴に入り、土を被った。苦しみや哀しみはなかった。主よ、私たちをあなたのお傍にお寄せください。 イタリア・ラヴェンナの地にて生き埋めに…

夢日記2020.07.08

みんなで聖歌を歌っている。 聴いたことがない曲だ。 もうこれは夢だと気づいた。僕は曲を現実に持ち帰ろうと、メモを始めた。 うまく書けなかったが、歌詞の書き取りが済んだ。 目が覚めた。 手元にメモはなかった。

三島由紀夫『朝顔』

1951年、三島が25歳の時の短編。亡き妹について書かれたもの。タイトルは夢の中に現れた妹の、着物の柄から採ってある。 私は死者の霊魂に対していつも哀憐の情を寄せる。 私たちの憐みの感情は、何かしら未知なもの、不可解なものに対する懸橋なのである。…

フォーレ『レクイエム』より「リベラ・メ」対訳

www.youtube.com ガブリエル・フォーレの「レクイエム」op.48。第6曲目のリベラ・メ(主よ、私を解放してください)。全7曲のなかで1番の見せ場であると思う。初演時は構成曲に含まれていなかったというが。 【対訳】Libera me, Domine, de morte aeterna, 主…

ティート・ゴッビのテ・デウム

Tito Gobbi in the Te Deum scene 歌手が主役。オペラにおいて当たり前じゃないかと思うかもしれない。 しかしゴッビの演技を観たとき、果たしてどれだけの歌手が真にオペラ歌手たり得ているのかと、考え直したくなる。 Te aeternum Patrem omnis terra vene…

ムラヴィンスキーとレニングラード・フィル

Shostakovich: Symphony No.5 - Mravinsky(1983Live) ショスタコヴィチ『交響曲第5番ニ短調』。第4楽章は34:20から。士官ムラヴィンスキーにより、完全に統率されるレニングラード・フィル。一糸乱れぬ動き。まさしく共産主義国家のオーケストラ(褒め言葉)。…