2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧
東京文化会館に『イル・トロヴァトーレ』を観に出掛けた。藤原歌劇団による公演。お世辞にも「良かった」とは云えぬ。
"Eagle day"とは何かと思い調べてみたら、ナチスの軍事作戦のコードネームだそう。独逸語で"Adlertag"、英国空軍基地(Royal Air Force)を空爆する作戦のこと。邦題の「レーダー基地」は腑に落ちない。もっと他に名付けようがあったように思える。 サスペンス…
因果関係の難しいエピソードであった。そもそも見落としが多い。手がかりが見えぬことに動揺し、基礎をも忘れてしまった為、成す術が無かった。悔しくて今夜は眠れない。 "Eliminate the impossible and whatever remains however improbable must be the tr…
ファシズム団体の会合が開かれているホテルで、ホテルオーナー夫人が銃殺された。夫人はファシズムに傾倒していた。宿泊者リストにはユダヤ人。外には怪しい人影。 本ケースは、視聴者にフォイルよりも多くのヒント(しかも決定的な)が与えられていたから、割…
She was only a German woman. 出版社の女性から、『刑事フォイル(Foyle's war)』なる英国のドラマを勧められたのであるが、これが中々面白い。名前の通り推理物。1940年戦禍の英国が舞台、話には戦争が大きく絡む。まだシーズン1の1話しかみていないが、殺…
主人公のアルセストは愚直、潔癖な青年貴族。この世間知らずは恋に破れ、厭世を募らせた挙句、ついには俗世間との関わりを絶たんとする。「アルセスト風の」という形容詞を生んだ名作。潔癖な人間は生きるのが難しい。私もアルセストであるから、よく分る。 …
www.youtube.com www.youtube.com ベートーヴェンの後期カルテットを聴きたくなった。ベートーヴェンの偉大さの所以、それは彼が第九を書上げた後にも「創作」を続けた所にある。第14番は嬰ハ短調で7つの楽章、第15番はイ短調で5つの楽章。それぞれ1826年、1…
うつつにて誰ちぎりけむ定めなき夢路にまよふ我は我かは 若妻を奪われた老翁と、母を奪われた子の話。古典からの引用と、谷崎の創作とが巧に織り交ぜられ、ひとりの美くしき女性を巡る艶めかしい物語に仕上っている。谷崎の深い学識に感嘆させられる。 ラン…
ニコラス・ケイジ主演。『素晴らしき哉、人生』をモチーフに制作された、クリスマスの家族物語。
www.youtube.com シューマンの交響曲第4番を聴いている。 祖父と会った。最早まともな意思疎通は不可能であるから、今まで何度となく繰返された、話の筋に相互理解のある想い出話をして過ごす。それでも祖父は、私と会話をすることが実に楽しそうで、幸福そ…
2022年映画初め。ジャック・ドゥミ監督作。ヒロインは『家族の肖像』『1900年』に出演しているドミニク・サンダ。『ロシュフォールの恋人たち』に引続きダニエル・ダリュー、ミシェル・ピコリ(変態役)が出演。ドゥミは部屋の装飾や登場人物の服飾に、色鮮や…