Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

20240428日記

晴、立夏を迎へてをらぬのに暑し。リネンスーツを着用。 朝医者へ行き睡眠薬、その他二週間分処方さる。この頭痛はいつまで続くのだらう。 午過ぎ、藤沢まで後輩のピアノ演奏会へ赴く。恋人紹介さる。扨てProgramme、第一部は私好みにサティ、ラヴェル、ドビ…

20240421日記

晴のち微雨。薄暑。神田教会でミサに與る。隣に坐つた聖イグナチオ教会の御婦人方と交流し、聖歌隊席の裏手にある玻璃窓、禁教時代の殉教者に捧げられたものを見学し、実行委員の方々とカフェを共にした。社交、しかも英語で。私に社交の天稟はない。平生孤…

『ヴィディ・アクアム(Vidi aquam)』カトリック聖歌集502番_羅和対訳

www.youtube.com Ego sum pastor bonus, et cognosco oves meas, et cognoscunt me meae.我は善き牧者にして、我がものを知り、我がものは我を知る(ヨハネ傳10:14、ここに云ふ牧者(羊飼ひ)はイエズス・キリストを指す) ヴィディ・アクアムは復活節(East…

20240420日記

晴れ、仏語学校の新学期始業。播磨坂の伊太利料理店で食事をして、小石川植物園を逍遥。躑躅が盛りを迎へてゐる。思へば昨年も同じ時期に同じ場所で躑躅を見たのだつた。この一年、私の生活はまるで変はつてゐない。私といふ人間も相変はらずである。それの…

クリストファー・ハンプトン『キャリントン(Carrington)』1995

クリストファー・ハンプトン監督作、Progressiveな映画。ブルームズベリー・グループの作家、リットン・ストレッチーとその恋人(かう呼んで差し支へないと信ずる)、エマ・トンプソン演ずるドーラ・キャリントン、並びに周辺人物との関係を描く。どうしたら彼…

ロジャー・ミッシェル『ノッティングヒルの恋人(Notting Hill)』1999

ロジャー・ミッシェル監督作。『モーリス』のヒュー・グラントが出演してゐる、当時39歳。かういふフィーリング・グッドな映画も偶には良い。斯様なものを積極的に取り入れた方が、人は素直なままで倖せになれるのだと、分かつてはゐるのだが。 ウィリアムと…

20240413日記_西洋美術館にて

乱文になるが、もう以前のやうに平日ゆつくりと書く事のできぬ故、忘却するよりは文章に残して置きたいと思つた次第。 此頃の私の顔には、拭へぬ生活の痕が顕らかである。又、立居振舞や言ひまわしから、余裕が消えたと思ふ。平生のやうに仏蘭西料理店でマダ…

アン・リー『いつか晴れた日に(Sense and Sensibility)』1995_ソネット116番英和対訳

アン・リー監督作。ジェイン・オースティン『分別と多感』(1811)の映像化作品。『ハワーズ・エンド』のエマ・トンプソン、ヒュー・グラントらが出演。英国式のコスチューム・ドラマの名作を観たければ、エマ・トンプソンの出演作品一覧にあたれば良いと思は…

20240401日記_復活祭或いは愛する人の死

主の御復活おめでたうございます。 先日、祖父が亡くなつて以来はじめて祖父の家を訪れた。殊勝な事に、今や祖母は一人でestateの管理をしてゐる。女は強い、祖母や母を見てゐるとさう思ふ。私の一族の男はみな感傷的でいけない。 かのやうなclichéを使ひた…