1951年、三島が25歳の時の短編。亡き妹について書かれたもの。
タイトルは夢の中に現れた妹の、着物の柄から採ってある。
私は死者の霊魂に対していつも哀憐の情を寄せる。
私たちの憐みの感情は、何かしら未知なもの、不可解なものに対する懸橋なのである。それらのものに私たちは憧憬によってつながり、あるいは憐みによってつながる。
霊魂というものに、やはり生命の形を与えないことには、私たちの想像の翼は羽搏かないのかもしれない。
と、三島の考えが述べられた後に、「妹の夢」の寓話に入るのだけれど…。関連をあまり読み取れなかった。