Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

Diary

20211017日記

友人と化野まで散歩する。天龍寺前の老松でお抹茶を戴く。現代短歌の話をしたり、フランス革命の話をしたり。このような酔狂に附合ってくれる人はそう居ない。

20211016日記

京都を散歩。南禅寺へ、奥丹で昼食をとる。 いつものように鹿ヶ谷通りを上る、途中光雲寺に寄り、哲学の道へ。法然院へ行く。この辺りの雰囲気がとても好きだ。静かで品があって。「神韻縹渺」とでも云えば可いのだろうか。私はこの土地を愛している。鄙賤の…

20211003日記

木犀の馥郁たる香気。好きな季節の到来を告げる馨り。 ああもう散々だ。これ以上心の平安を乱されたくはない。京都に遁世をしたい。変わらぬものだけを見つめて静かな時を過ごしたい。それが叶わぬなら消えてしまいたい。Libera me domine de morte eterna.

20210924日記

この世の美くしいものは、もう宗教の世界にしか残っていない。だから私は執拗にカトリックを求めるのだ。 カトリックが美を抛棄したら、そのときは、

20210810日記

2021年の夏が私に残すものは 蹌踉(そうろう) よろめくこと易わる 変わるaccomplished 嗜みを身に付けたvexed いらいらして聟(むこ) 婿当代浮薄見晴るかす はるかに見渡すこと凭れる(もたれる)星辰(せいしん) 星々のこと悉皆(しっかい) 残らずすべてhitherto …

20210731日記

『風景画のはじまり』と題された展覧会を観にいく。印象派の絵画は、そこから何かを得ようとするとイライラするが、何も考えず、俯瞰して絵を眺めるだけならば面白い。

20210723日記

おお、いかに恋愛の春の四月の日の定かならぬ輝きに似たることよ、いま陽のかがやきにあふるとみればやがて次第に雲はすべてを奪い去る。シェイクスピア『ヴェローナの二紳士』

20210714日記

ああ、えも云われぬ倖せ。一瞬の想い出あればこそ。誰れにも話してなるものか。

20210501日記

2021.05.01青蓮院門跡の楠を見た。親鸞が植えたものと書いてあるが眉唾物。服を作りに四条まで出かける。 2021.05.02行きつけの紅茶屋に寄り、お決まりの散歩道をゆく。南禅寺から禅林寺、若王子神社、安楽寺、法然院を経て慈照寺に至る。高度に洗練されたル…

20210411日記

漱石山房記念館訪問。4年来の希望が適って嬉しい、大した見世物はなかったが。

20210323日記

祖父に学位記を見せる。「貴方のお蔭です」と学位記を手渡したとき、祖父は「これが見たかった」と云って涙を流した。はじめて孝行ができたと思った。 夜、円山公園に桜を観る。やはりここの枝垂れ桜は一級であって、これをみなければ春を感ずること、とても…

20210310日記

四条大宮から嵐電に乗り、太秦広隆寺で降りる。拝観したかったが、門は締められていた。夜も更ける時間であった。北に向かう。山陰本線の高架下を潜って妙心寺まで来た。『金閣寺』に描かれる山門(三門)をみたかったからである。境内は静かで鐘の音だけが荘…

20210221日記

修学院の方へ散歩。鷺森神社の境内を歩くとほのかに香る白梅に気が付いた。そのまま曼殊院を目指したが、かなりの山道で難儀した。途中武田薬品の薬用植物園を見つけた。なかに洋館(田辺貞吉旧邸というらしい)もみえたので見物したかったが、原則一般公開は…

20210219日記

枚方国際ゴルフ倶楽部 total72 +6 +3 △ +4 +3 - +6 +3 +3 △ +5 ▢ ▢ +3 ▢ ▢ +3 +4 OUT 65 IN 60 TOTAL 125

20210217日記

関西の魅力はその多極性にある。京都、大阪、神戸といった中心都市とその周辺都市が各々歴史と文化を持っていて、且つ重要なことに、そこに住む人々がそれを誇りに思っている。云わば、関西の人々は生活にこだわりを持っている。

20210116日記 Du meine Heimat Einsamkeit.

漱石の『行人』を想い出す。"Einsamkeit! Du meine Heimat Einsamkeit!(孤独なるものよ、汝はわが住居なり)"自身の猜疑心に苦悩する兄の台詞。フリードリヒ・ニーチェの引用だった。 孤独は嫌だ。でも僕は孤独な道を行こうとしている。今まさに。好きでもな…

20210111日記

エヴァの旧劇場版が上映されているとのことで二条まで行ってきた。別にエヴァが好きな訳ではない。どちらかといえばアニメは一括りで嫌いだ。台詞回しが"さぶい"から。10年ぶりに観た。バッハの無駄遣い、作者の自慰。相変わらず気持悪い。けれど面白かった…

20210109日記

ここ数日寒くて遠出する気などつゆも興らない。図書館に行く程度だ。石油ストーブとロッキングチェアが欲しくて堪らない。

20210105日記

弟の成人祝いを買いに高島屋へ行く。真鍮のペンを購入して、名を刻印してもらった。大概会うと文句のひとつやふたつも言いたくなって、言って後から後悔するものだが、優しくできてよかった。

20210104日記

今日は祖父と祖母に会いに行った。 かつてこれ程まで、主なる神に強く祈ったことがあったか。助けを求めたことがあったか。祖父のことだ。日に日に頭と体が弱っている。言葉を交わすことにも苦労するほどだ。けれど僕には分る。祖父の僕に対する愛は健在だっ…

20201231日記

琵琶湖歌劇場にジルヴェスターコンサートを観に行った。 レペトワは以下の通り。 ・チャイコフスキー 『エフゲニー・オネーギン』からポロネーズ ヴァイオリン協奏曲ニ長調 バレエ組曲「くるみ割り人形」・ビゼー 『カルメン』からハバネラ含む3曲・ベッリー…

20201230日記

雪が降ってきた。明日のコンサート行けるかしら。久し振りのことで愉しみにしている。今年1月に京都市少年合唱団の公演を観に行って以来。レパートリーは大して好みではないが、S席を取れたことだし、生の音楽を目一杯身体に浴びせたい。

20201224日記

この世界にいる限り、幸せとは相対的なものにしか成り得ないのだと思う。

20201220日記

小説を読始めた。谷崎の『鍵』。すぐ読終るだろう。久しく無為な生活を送っている。では有為な生活とは何かと尋ねられても答えに困るのであるが、ともかくも何ら充実しているとは思えない。小説を読むし、映画を観に行くし、音楽は毎日のように鑑賞している…

20201209日記

ベッリーニの『ノルマ』と『清教徒』の前奏曲を聴く。ベルカント・オペラの虜になっていた頃を思出す。その後でグノーの『ロメオとジュリエット』を鑑賞。伊、仏オペラを続けて聴くと、両者の違いが際立つ。前者は喜怒哀楽の感情が私を浸蝕して一体となる感…

20201208日記

東山へ紅葉のライトアップを観に行った。髙臺寺とその塔頭圓徳院へ。気分が悪い。映画を観に行けばよかった。

20201201日記

紅葉を観に鹿ケ谷辺りを廻った。写真は法然院の境内。南禅寺から鹿ケ谷通を上がる。途中冷泉通に入り哲学の道へ出た。安楽寺と法然院に寄る。静かで落ち着く。今日の散歩は成功だった。すぅっと心が透通った気持ちがして、活力が湧いた。柄にもなく和歌を学…

20201126日記

どうも僕は旅行が嫌いらしい。帰心矢の如し。はやく京都へ帰ろう。 衣桁(いこう) 着物を掛ておく家具感情の飽満 満足していること

20201121日記

天気が良かったので嵯峨野の方へ紅葉狩りに行こうと思い立った。途中御室に寄る。この辺りは趣味の良い邸宅が多く風情がある。常盤まで歩き、そこからまた嵐電に乗って嵐山へ向う。渡月橋や中之島はつまらない。騒々しい。僕が目指したのは法輪寺である。法…

20201114日記

心の晴れない日が続く。どうしようもない。 相伴(しょうばん) 正客の相手となり一緒に接待を受けることまんじりともせず 少しも眠らないさま棚卸し 人の欠点を言い立てること内証 表向きにせず、内々にしておくこと諒察 相手の事情を思いやること侍史(じし) …