Epistula ad mē

美というものは、芸術と人間の霊魂の問題である

ブロワ『リラダンの復活(La Résurrection de Villiers de l'Isle-Adam)』1906

リラダンは『イシス』から『アクセル』に至るまで、この無限に美はしく、天を支へる柱の如く強く、智天使らの上に君臨する者の如く全智にして、神そのものともなるべき女性、即ち、永遠の女性に対する憧憬の夢を犇と心に抱いてゐた

森開社による上梓。
ヴィリエの遺した言葉、思想、作品をに対するブロワの所感。フレデリック・ブルゥ作製リラダン記念碑の披露と同時期に書かれているようだ。その記念碑とは、「光栄の女神」により棺の板を剥ぎ取られ、「復活」しつつあるヴィリエの姿を彫刻してあるもの。この光栄の女神は、ヴィリエが創作で憧憬し続けていた「永遠の女性」を顕している。それは例えば『未来のイヴ』のハダリー、『至上の愛』のリジヤーヌであり、『アクセル』のサラである。

 

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Monument à Villiers de l'Isle Adam (1906), Parismusée Carnavalet.

 

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レオン・ブロワ(Léon Bloy), 1846-1917
小説家であり、批評家。ドールヴィィに出逢ったことからカトリックへと回心し、以後燃えるような信仰の権化に変貌した。ペギーやベルナノスなど、カトリック・サークルに強い影響を与える。