新しき背広を著て、新国立劇場まで出かけ鑑賞。一幕のオペラたる本作は、オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』を台本に、リヒャルト・シュトラウスが曲をつけたもの。
本日のオペラの演出の問題なのか、そもそも音楽の問題なのか判らぬが、サロメはヨハネを斬首に処した事を一部後悔してゐる様子であつた。戯曲を読んで私がイメージしてゐたのは、淡々と、冷たく微笑みながら言い放つ、邪悪さの権化たるサロメであつた。この点ギャップがあり、愉しんだ。
しかしまあ、相変はらず日本人キャストの声はくぐもつて、管弦楽に押し負けて、低劣といふ他なかつたが(ほんたうに消えれば可い)、外国人キャストは4人とも良かつた。個人的にはヘロデの熱演が気に入つた。
明日は聖霊降臨祭か、Veni Sancte Spiritus.