主の御復活おめでとうございます。
雨、しかし夜には霽れていとさやけき月を見た。
六本木の国立新美術館にて催さるルーヴル展へ出かけた。人混み甚しく、一巡するに3時間を要した。だが幾度も歩みを止めねばならぬ分、よく絵を鑑賞できたような。
フランソワ・ジェラールの『アモルの接吻を受けるプシュケ』が目玉であったが、私が面白く眺めたのはシャルル・ル・ブランの『聖家族』。描かれているのはヘロデの手を逃れ、エジプトに逗留する聖家族が食前の祈りを行う姿。私はエジプトへの逃避、或いはイスラエルへの帰還を描いた絵画を幾つか知っているが、滞在中のものを観るのは初めての事。御年6つか7つのイエス様が聖ヨセフと聖マリアと共に家族団欒の時を過ごされる。何と暖かみのある風情だろう。実に新鮮で多大なインスピレーションを受けた。
夜は復活徹夜祭。3時間に及ぶ盛大な慶びの御弥撒。信仰の灯を兄弟姉妹と頒つ光の祭儀。此の頃仕事が忙しく疲労が溜まっており、万全の体調で無かったのが惜しい。中途半端な祈りしか捧げられなかったのが悔しい。だがそんな私事は扨て措き、共同体の皆にとって、とても良い式であったと思う。
寝る前にブラームスとドヴォルザークのピアノ五重奏曲を聴いた。
此方件の絵。