Epistula ad mē

美というものは、芸術と人間の霊魂の問題である

モリエール『人間嫌い; あるいは怒りっぽい恋人(Le Misanthrope ou l'Atrabilaire amoureux)』1666

主人公のアルセストは、表裏があること(例えばお世辞)を極端に嫌う潔癖な青年貴族。この世間知らずな青年が恋に破れ、人間嫌いを募らせ、俗世間との関わりを絶たんとする所までを描く。

「アルセスト風の」という人間嫌いな性質を形容する言葉がある程、本作品は有名なのであるから、一度読んでおきたかった。昔も今も、潔癖な人間は生きるのが難しい。私は願わくは彼の友人フィラントのように、賢明に生きたい。まあ私はアルセスト以外に成りようもないのであるが。

 

「いやはや、時代の風習は風習だから、そんなに気を揉むまいじゃないか。そして人間の性質を、すこしは大目に見ることにしようじゃないか。厳格一点張りで見るのはよそうじゃないか。人の欠点を見るんでも、すこしは寛大な心で見ようじゃないか。交際社会では、ゆとりのある心が必要だ。」

 

ヴィリエ・ド・リラダンからのアドバイス

あの人たちのことを考へたために、少しばかりあの人たちのやうになるのを避けるやう、用心致しませうね。