Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

パリ紀行(2)_左岸

ホテルでトマという名のブルトン人と相識り合ったので、試しにヴィリエ・ド・リラダンを知っているか尋ねてみたが、知らぬと云う。

 

左岸を歩く。サン・フランソワ・グザヴィエ教会。ヴィリエ・ド・リラダンの葬儀が執行われた教会。

サント・クロチルド聖堂。且てセザール・フランクオルガニストを務めていた。隣接する広場には、オルガンに向うフランク像が佇む。

サント・クロチルド聖堂近くのクレペリーで昼食。「ブルゴーニュ公爵領」なる立派な名だが庶民派のカフェ。メニューで分らぬフランス語を確認せずにオーダーした所、大嫌いなエメンタールチーズたっぷりのガレットを頂く破目に。

アンヴァリッド癈兵院、フランス軍事博物館を見学。美くしき軍服のコレクションに垂涎し乍ら、軍人(騎士)が世の名誉を独占する時代に生れたかったと、ジュリアン・ソレルの様な事を考える。可愛い甥への土産を擇ぶ。

土産と云えば、ボン・マルシェ。高級ブティックに群れる東アジア人、忌むべきマテリアリスト共を白眼に見下げ乍ら、私は行きつけの仏蘭西料理店と、近所のブーシェリー(ただの肉屋)、親戚に渡す茶菓子を物色。内装が三越のよう。

ボン・マルシェ向いのサン・イグナス教会(写真は正しい)。日本二十六聖人を奉る祭壇がある。パウロ三木を中心に、あとの2人は判らない。

サン・セヴラン教会。

 

iphoneのヘルスケアアプリを確認した所、パリに来てから、私は連日16kmを歩いているらしい。この体力と気力は、自分でも意外な程で、大したものだと思う。しっかり睡眠を取っているのが吉なのか、はた禁煙が功を奏しているのか。

兎に角、これだけパリを歩き回ったお蔭で、居心地良い場所は見つかった。それはセーヌ左岸、5区から7区にかけての、比較的静かで清潔で、歴史ある文教地区。東京の文京区、豊島区。京都の左京区。国、街が異なれど、私はこの類の土地と相性が良い。

サン・ルイよりカルチェ・ラタン方面を眺む。

 

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