石橋湛山について
戦前はジャーナリスト。戦後政治家に転身。国民からは鳩山や岸と並んで「反吉田派」と受け止められた。首相を務める。
石橋の「対米自主論」について
米国に依存することを盲目的に受容れる日本人に対しての批判的視座。個人主義や自由主義を根底に置いていたといえる。米国への政治的・経済的依存が、国民生活の向上に真に資するものであるかを、日本人は問わねばならないと認識。
→独立を性急に志向するナショナリズムとは異なる。
石橋の「独立」の認識について
「真の独立」=経済的独立(経済発展、工業化)が先んじ、政治的独立が続く→形式面よりも実質面を重んずる政策志向。中国への接近は、中国市場のポテンシャルを認識しており、貿易を発展させる目的であった。また米国を差し置いて、中国へ近寄るということは考えていなかった。
出原政雄『戦後日本思想と知識人の役割』法律文化社 2015参考