Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

ヴェンダース『パリ、テキサス(Paris,Texas)』1984

ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)監督作。或る女性に薦められ鑑賞。云わゆるロードムービーで、1984年にパルム・ドールを受賞。

ナターシャ・キンスキーの代表作。画像は「或る男が、覗き部屋のマジックミラー越しに、別れた妻と再会している」場面。

ヴェンダースアメリカに憧憬を抱いていたとか。その影響だろうか、劇中の衣装、車、音楽、テキサスの荒野、ヒューストンの街並み。どれも外国人が想像するアメリカの、理想化されたステレオタイプ

主題は家族。家族を持つこと、即ち結婚とか出産は、必ずしも人生に安定をもたらすものではない。だがそれでも、家族を持ちたいと思わせるような映画。この映画を好きだと云う人は、優しい心を持っているのだと思う。