晴れ。知り合い伝いに、上京の本満寺の枝垂れ桜が見頃だと聞く。
先日、祖父母を訪ねた。二人とも齢九拾を疾うに数え、祖母はまだ足腰も丈夫で一日に1~2kmの散歩に出掛けると云うが、祖父は寝たきり、認知能力も相当衰えている。週に3日は看護師、1日はお医者様、1日は寺から僧に、世話なり談話なりをしに来てもらっていると。
祖父は他者に厄介を懸けさせる事を何よりも厭う独立不羈の人であった。その独立を成立させる為に、大層勉強し、働いた。その副次的効果であったかもしれぬが、我が家の礎は、祖父によって固められた。祖父は田舎の一凡夫で済ますには余りにも立派な男、文字通りの大丈夫であった。
20230318日記