Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

モーリアック『偽善の女(La Pharisienne)』1941

神は愛なり 一ヨハ4:16

La Pharisienneはパリサイ女の意。この話で問題となる女は、新約聖書に於るパリサイ人が如く律法に忠実で、罪を冒した人間を咎め、"教化"しようとする。「法律の文字の方を精神よりも守ろう」とする。

その結果多くの人間に反感を抱かしむのであるが、彼女に「罪」はあるのか? 彼女は多くの財産を慈善に捧げ、公教要理に反することは何もしていないのに?

過失は、他人の運命に干渉する権利があると信じたことだ。おそらく私たちの務めの根本は、これはキリスト教徒全体の義務なのだが、福音を告げることなのだ。しかしそれは、私たち個々の考え方に従って自己流に他人を変えることではあり得ないのだ。

女に罪があったとは言わない。だが女には、私たちの信じる神が愛、慈しみ、赦しの神であるということを、忘却した過失があった。神は御子を遣わされる程に我々を愛し給うた。私自身、イエズス降誕の日に大切なことを確認できたと思う。

 

扨て、主のご降誕おめでとうございます。

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酒皶しゅさ、Rosacea)顔に生じる皮膚疾患
クロンスタット帽 ふち無し帽
トルソー(torso) 人間の五体を除いた胴体部分のこと
アルルカン(Arlequin) 道化師、派手な菱形模様のタイツ姿が特徴
vermilion 朱色
羊歯(シダ)
粁(キロメートル)
スグリ 赤い実を付ける落葉低木

佯(いつわる)
薪臭い 異端臭いの意
スータン(仏) キャソックと同義、神父の平服
エリカ(heath) 北方の痩せた荒地に咲く野草、花言葉は『孤独』
膕(ひかがみ) 膝の後ろのくぼんでいる部位