Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

ジャン・ドラノワ『寄宿舎 悲しみの天使(Les amities particulieres)』1964


ジャン・ドラノワ(Jean Delannoy)監督作。脚本は『禁じられた遊び(Jeux interdits)』のジャン・オーランシュ(Jean Aurenche)とピエール・ボスト(Pierre Bost)。トリュフォーが云う「良質の伝統」の体現者たちが、制作陣を固める。「同性愛」という新進的な題材と前時代的な演出との対照が面白い。

カトリックの寄宿学校に転入してきた侯爵家の嫡男ジョルジュ。彼はミサで子羊を抱くアレクサンドルの、聖タルチシオが如き美貌に魅かれる。2人は互いの血を交換し「特別な友情」を結ぶ。しかし「常識」はそれを許さず、彼らは引離される。

アレクサンドル役の演技は上手いのだが、ジョルジュの方はあまり。作中で2人が連弾するのは、bachのinvention no.13 in A minor。懐かしい。幼少の頃、私も練習させられた。

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