Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

20240708日記

連日の炎天溽暑。前回の更新から2週間を隔ててゐる。書く事が無い訳ではない。ただ御頭と肉体のキャパシティが足りてゐない。読書?望むべくも無し。

土曜、沛然豪雨。行きつけの仏蘭西料理店で彼女と夕餉を伴にする。彼女はナヴァラン・ダニョーと白身魚ポワレを、私はブーダンノワールと仔羊の香草焼を。彼女はうだる暑さの中、友人を明治神宮に案内したとかで具合を悪くしてゐた、なのに悪い事をした。彼女は何となく『細雪』の雪子に似てゐる。

日曜、炎暑。疲労の骨休め。惰眠を貪る。伊太利旗亭で昼餉、かの給仕は今月20日迄の勤務だと云ふ、来週伊勢丹で何かsouvenirを見繕はんと思ふ。午后テニス、その他事務作業に追はる、休暇とは何ぞ。

本日、連日の炎暑。彼女京都に発つ、身体が心配。もう一方の仏蘭西料理店で昼餉、先週マダムとシェフも京都を訪ねたと云ふ。京都市美術館の『キュビズム展』、ポンピドゥー・コレクションを目当てに。私はこれを西洋美術館で見たと思つたが、勘違ひしてゐた。かしこで私が見たのは独逸ベルクグリューン美術館のコレクションであつた。由無き事。あの時二度と20世紀美術なぞの為に列に並ばぬと決めたのだから。

 

週末には私も京へ赴く。オークラホテルで教授の還暦祝ひがある。これもまた由無き事にあらず乎。