Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

エリック・サティ「夜想曲第1番」『5つの夜想曲(Cinq nocturnes)』1919

www.youtube.com

晴れ、冷気。秋深まる。金木犀はもう散つて了つた、その儚さは櫻花の比ではない、それ故に私は金木犀を愛慕してゐるのだらうか?否、その香が、佳き季節の訪れを告げる知らせであるからだらう、イエズスの降誕にも似た慰めと喜びを齎す、深しき香。

一昨日、バーウィックといふアルマンサの製靴工房のジョッパーブーツを入手。昨日はペダックのインソール調達、トゥスチールの埋込のため丸の内、銀座あたりを廻り、疲労した。

扨て主日、東久留米の「聖グレゴリオの家」なる宗教音楽研究所でミサに与る、2回目の訪問。やや遠いが、東京カテドラルの、愚劣な村の寄合に参加するより余程良いので、今後も時間と体力が許せば出向きたく思つてゐる。

他、『パルジファル』を読み直してゐる。原罪を有する人類共通の苦しみ。それと向き合はんとする、ワーグナーの真摯なカトリシスムに心を搏たれる。あゝ、我が魂を引上げて呉れる真の芸術よ。『ローエングリン』と『さまよへるオランダ人』も読む予定。

 

秋は良い。秋にはサティの夜想曲のやうな静謐がある。魂の平安である。