Epistula ad mē

美というものは、芸術と人間の霊魂の問題である

レチフ『パリの夜; 革命下の民衆(Les Nuits de Paris)』1788-94

私はよき秩序の見張りでありたいと思う

 

18世紀末の小説家レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ(Rétif de La Bretonne)の作。
道徳や秩序を重んずる立場をとる作者が、大革命下の民衆社会に入り込み、ありのままを観察。その内容を聴き手に対して語るという形式のルポルタージュ風の小説。第一部は大革命前夜に、第二部と第三部は渦中に執筆された。民衆の野蛮を糾弾するが、同時に民衆に対し、良心の復権を訴えかけているかのよう。どこまでが真実で、どこからが虚構なのか分からぬが、すべて現実であるかのように思わせるのは、作者の力量だろう。