エドマンド・スペンサー(Edmund Spenser)の詩を、現在私たちがよく知る形に近づけたのはジョセフ・リトソン(Joseph Ritson)だと先日述べた。彼が遺した童謡集、『ガートンおばあさんの花環(Gammer Gurton's Garland)』1784から、その一節をみてみよう。
The rose is red, the violet's blue,
The honey's sweet, and so are you.
Thou art my love and I am thine;
I drew thee to my Valentine:
The lot was cast and then I drew,
And Fortune said it shou'd be you.
バラは赤く、スミレは青い
蜂蜜は甘く、そしてあなたも
あなたは私の愛しい人、そして私はあなたのもの
バレンタインの日、用意されたくじの中から
私はあなたを引き当てた
運命があなたを指名したのだ
バレンタインデーに『Roses are red』を謳う風習は、ここに始まったのであろう。
やがて『ガートンおばあさんの花環』は『マザーグース』に組入れられ、現在「Roses are red」は『マザーグース』を代表する歌の1つとなっている。
ところで今日は最愛の人の誕生日である。
もう会うことはないだろう。神さま、祝福してください。