Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

20221206日記

仕事から帰る。雨でしとどに濡れたスーツにスカーフそして靴の手入れを終え、私はベッドに倒れ込む。ふとスマホを手に取ると、珍しい友人からの通知が一件(そもそも通知自体が珍しいのである)。結婚するという短い報告。どうでもいいと思いながら、月並みの挨拶を返した。

結婚か。私みたいな人間は、とかく結婚というものを神聖視する傾向にあるようだ。カトリック秘跡の一つに数えられるのだから、神聖であることに違いはないのであるが、どうも歪んだ捉え方をする。魂と魂の結び付きだとか、互いを唯一の男女と認め合うだとか、精神的貴族は唯一度しか戀をしないとか、そういう「時代遅れな」御託を並べる。自身が戀をしたことない癖に。

 

栓無いことを書いた。主よ、彼女を祝福し給へ、そして私には安らかな眠りを。

 

御内儀(おないぎ) 京の町屋の妻
金鳳花(きんぽうげ) ウマノアシガタ、buttercup。花弁は黄色く5枚。
マロニエ トチノキ科の落葉高木。シャンゼリゼの街路樹。
手心(てごころ) 手加減のこと
博覧強記(はくらんきょうき) 書物を多く読み、それらをよく記憶していること。
泣いて馬謖を斬る(ばしょく) 規律を保つ為に愛する者を処分すること
懶惰(らんだ) 怠けること