ドビュッシーによる三楽章から成るソナタ。フルート、ヴィオラそしてハープの三者の組合せは他では知らぬ。特に第二楽章、ヴィオラが良い味を出している。この曲は彼の死の3年前に書かれた。病に臥す日々の中で作曲されたからだろうか。その曲調は、あたかも陽が雲で見え隠れするように振れ、不安な印象を聴き手に與える。
今亡き最愛の人と木洩れ日の路を散歩した、かの日のことを想い出す時、この曲の靈しき調べが、我々の脳裡をかすめる事だろう。
楚々として 清らで美しいさま
浅葱 緑掛かった藍色
クレソン 和蘭芥子の別称
at large 逃亡中で