Epistula ad mē

美というものは、芸術と人間の霊魂の問題である

ブルフィンチ『中世騎士物語(The Age of Chivalry)』1858

19世紀アメリカの作家トマス・ブルフィンチ(Thomas Bulfinch)。彼は無教養なアメリカ人の為、英国はじめヨーロッパの神話や伝承、文学を、平易な文章に直して紹介した。そのひとつThe Age of Chivalryは、アーサー王と円卓の騎士を中心に扱ったもの。

アーサー王物語は、5~6世紀を起源とする英国の伝承物語。西洋の芸術文化を理解する上で、聖書やギリシア神話に並んで欠かせない知識である。『リア王』や『トリスタンとイゾルデ』といった固有名詞を聞けば納得してもらえるだろう。

内容は英国の神話的歴史にはじまり、アーサー王の武勲、円卓の騎士の冒険、サングリアル(Sangreal; 聖杯)の捜索、内乱とアーサー王の死まで。正直に申し上げて、支離滅裂、荒唐無稽な話ばかりで辟易したが、無理して読み切った。

「騎士ガウェインの結婚」という小話が面白かった。