Epistula ad mē

美というものは、芸術と人間の霊魂の問題である

リラダン『至上の愛(L'Amour suprême)』1886

「永遠の女性」との告別。
ヴィリエの魅力とは何か? それは彼の理想に対する熱である。写実主義を「永遠の田舎者」と諷するだけあって、彼の作品から「俗悪な現世に対する諦念」は欠片も見出だされない。リラダンが欲したのは夢の勝利。ロマン・ロランは、ヴィリエをも英雄の1人に数えるべきであった。我らがヴィリエ・ド・リラダンは絶望から歓喜を紡ぐことのできる、英雄に他ならぬのだから。

そして、ありし日と同じく、私は感じた、この若い女人に於て私を魅了するものは唯々その魂の清澄のみであることを!

私は雙の瞼を閉ぢた、そこに涙を怺へつつ。涙は冒瀆になるかも知れなかつたからである。