Mon Cœur Mis à Nu

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

ブラームス『ヴィオラ・ソナタop.120-2』1894

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創作意欲も衰えがちであった61歳のブラームスの作品。彼が書いた最後のソナタでもある。第二楽章アレグロ・アパッショナートが良い。もともとクラリネットのために書かれたが、彼自身の手でヴィオラ及びヴァイオリン用に編曲された。
ある意味で交響曲第4番とは正反対の曲。あちらが「感情の爆発」であるならば、こちらは「諦念」。俗から距離を置く洗練された響き、そこにあるのは高潔さ。老巧さの顕れとでも言えるだろうか。