Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

20201027日記

鴨川へ出かけた。川辺のベンチに寝ころび太陽の光を浴びながら3時間ほど読書した。北向きのじめっとしたアパートの1室にいるよりも余程気持ちが良い。

日が暮れてきたので喫茶店へと移動した。今や貴重な喫煙可能店。周りを見渡すと、みな煙草を呑んでいた。なぜこの人たちは煙草を吸うのかと考えた。
人が煙草を吸うのは、それをかっこいいと思っているからだ。煙草の裏にある何かしらのストーリーに惹かれているのだ。そう考えると少し深みが出てくる。

僕の場合はどうだろう。思うに1960代のフランスへの憧れがある。
停滞した社会・芸術を打壊し、新しいものを作り上げようとする人々の力強さ。相当に楽観主義的ではあるが、それゆえ創造へ向かう気持ちに余裕ができて、人々の個性が輝いている。人々が大学で、喫茶店で、バーで、そうした個性を衝突させる時、片手に携えていたもの。それが煙草だ。

 

ヌーヴォーリッシュ(nouveau riche) 成り金
メリー・ウィドウ(merry widow) 陽気な未亡人
委曲を尽くす 細かな所まで行き届かせる
pain in the neck 悩みの種
匕首(あいくち) 鍔の無い短刀