Mon Cœur Mis à Nu

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

アントン・ウェーベルン『弦楽四重奏のための緩徐楽章』1905

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シェーンベルクと同列に語られ、「前衛」のイメージが強いアントン・フォン・ウェーベルン(Anton von Webern)。しかしながらこの『緩徐楽章』は、彼が十二音技法を用ゐる前の作品であり、ブラームスを思はせる森厳甘美なメロディーが特徴。これ程に重厚な曲が書けて、且つ秩序・調和に至高価値を置くカトリックであつたウェーベルンが、何故あのやうな音楽を志したのか判らない。