Mon Cœur Mis à Nu

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

ヘンリー・パーセル『ディドとエネアス(Dido and Aeneas)』1689

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17世紀イングランドの作曲家ヘンリー・パーセル(Henry Purcell)によるオペラ。フーガ調の序曲が厳粛に響く。

英国人の作曲で、且つ英語のリブレットを持つオペラは、パーセル以降ブリテンの時代までないのではないか。真の意味での「イギリスオペラ」なのである。

17世紀のイングランドに於いて、音楽は劇に従属する存在でしかなかった。だがその中にあって『ディドとエアネス』は、その主従を逆転させた画期的試みであったのではないか。