落ち着きは消え去りて 我が胸のいとおもし 『ファウスト』 御ミサに調和が見出せず、悲しくて、思わず途中でふけてしまった。十字架の影が射した我が心、カトリック以外の何者にも為りはすまいてふ気持に変わりはないが、イエス様は我が信仰薄きをお咎めにな…
中島敦による短篇小説、私信と云っても可い。奇言奇行に富む漢学者であった伯父に対する作者のアンビバレントな想いを分析する、心理小説の趣がある。 決して彼が不遇なのでも何でもない。その自己の才能に対する無反省な過信はほとんど滑稽に近い。時に、そ…
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