Mon Cœur Mis à Nu / 赤裸の心

「美」といふものは「藝術」と人間の靈魂の問題である

2020-10-27から1日間の記事一覧

アンドレ・ジッド『田園交響楽(La symphonie pastorale)』1919

動物的で虱の湧く盲目の娘(ジェルトリュードと名付けられる)を、慈悲の心から引取った牧師。娘は牧師の下で教育を授かり、美しく心豊かな女へと変身した。牧師は妻と家族を持つ身でありながら、無意識的に彼女を愛するようになる。娘は娘で、意識的に牧師を…

20201027日記

鴨川へ出かけた。川辺のベンチに寝ころび太陽の光を浴びながら3時間ほど読書した。北向きのじめっとしたアパートの1室にいるよりも余程気持ちが良い。 日が暮れてきたので喫茶店へと移動した。今や貴重な喫煙可能店。周りを見渡すと、みな煙草を呑んでいた。…

アルベール・カミュ『異邦人(L'Étranger)』1942

社会の倫理や道徳から逸脱した男が、「異邦人」のようにして扱われ、社会から抹消される。社会的通念に対する「諦め」。「怒り」ではないのだ。繰り返される「そんなものに何の意味があろう」という言葉が印象的である。 「それではあなたは何の希望ももたず…